一時期Kindle出版から遠ざかっていましたが、最近またKindleに力を入れるようになりました。
Kindle出版ブームが一通り終わった結果、「Kindleは稼げない」と感じる人が続出したためか電子書籍出版が落ち着いたような印象があります。
AIで出版された本も大量に淘汰されたように感じます。
散々荒らされまくったKindle出版市場も、少しずつですが状況が改善してきたみたいですね。
おおよその人が去った今こそ、再び電子書籍出版に注力すべきタイミングだと考えています。
しかし、状況はこの数年でも大きく変わっています。
従来の戦略ではうまくいかないので、変化にアジャストしながら展開しなければなりません。
大きく変わった点としては、「量産ではなくテコ入れ重視」になったこと。
テコ入れとは過去作のブラッシュアップのことです。
2:8の法則(パレートの法則)
パレートの法則として知られる2:8の法則があります。
電子書籍出版に当てはめるのであれば、「8割の利益は2割の本によって生み出される」と言うことができます。
僕自身の経験から言ってもこれはまさにその通りだと感じています。
8割の書籍は2割の利益し出さず、ほとんどの利益はごく一部の書籍によって作られています。
つまり、この2割に注力することでさらに収益を拡大できるということ。
新しい本を量産しても、そのほとんどは利益を生み出さない8割に該当します。
それでは時間と労力を消費するばかりで、収益は大きくなっていかないのです。
なぜ量産ではなくテコ入れなのか?
Kindle出版者の数が少ない時代は、電子書籍を量産することによって稼ぐことができました。
競合の数が少ないため、自分の本を見つけてもらうことが容易だったからです。
しかし、参入者が増えAI出版が一般化した現在では、新刊を出版したとしても簡単に埋もれてしまいます。
なんとか読んでもらえたとしても、読み放題で稼げる金額はせいぜい数十円程度。
参入者が少ない時代は多くの人に読んでもらうことができたため、読み放題だけでもそれなりに稼ぐことができました。
しかし、めったに読んでもらえない今の時代、新刊を出版しても読み放題で稼げる金額は非常に小さいのです。
テコ入れのほうが労力が小さい
ゼロから書籍を完成させるのは骨の折れる作業。
大量の時間と労力を投資して書いたにもかかわらず、稼げる金額は月に数十円〜数百円程度。
これでは量産しても稼げるようにはなりませんよね?
すでに出版済みの書籍をブラッシュアップする場合は、時間も労力も大して大きくありません。
一度に大量のアップデートをするわけではなく、都度都度リライトするような形になるからです。
1回の作業につき1〜2ページ程度の追加であれば、作業時間としては10分程度で済みます。
それを何度も繰り返していけば、最終的には大幅なボリューム(&クオリティ)アップが見込めるのです。
すでに実績がある
出版済みの本にはある程度実績があります。
ここでの実績とは売上数(金額)やレビューを指します。
それに対して新刊はまったく実績がない状態からのスタート。
ゼロから売上やレビューを増やしていくのは結構大変です。
そもそも読んでもらうことすら困難な状態で、これらを伸ばしていくのは非常にハードと言わざるを得ません。
であれば、ある程度実績のある書籍のほうが伸ばしたほうがいい。
すでに売上やレビューがあるからです。
これらの指標は検索アルゴリズムにおいても重要な役割を持っています。
実績ゼロの本と売上もレビューもそれなりにある本では、後者のほうが売れやすいのは言うまでもありません。
ネタを考えなくてもいい
量産をするということは新刊を出し続けるということ。
当然出版する数だけネタが必要になります。
数冊程度であれば問題ないでしょうが、何十冊分ものアイデアを考えるのはそう簡単にできることではありません。
『量産したくてもネタ切れで終了』
という状況になることは容易に想像できます。
過去作のテコ入れであれば、新しくネタを考える必要はありません。
「ネタが見つからない」という人のために、こちらのコンテンツを無料でプレゼントしています。
コンテンツのクオリティが上がる
過去作のテコ入れをすることによってコンテンツのクオリティが上がります。
コンテンツのクオリティが上がることで信頼構築にプラスになったり、高評価レビューがつきやすくなるといったメリットが考えられます。
ページ数が増えることで読み放題の収益もアップします。
読んでもらうことが困難な状況なので、せめて読まれた本のクオリティは高くしておきたいもの。
質の高い本は簡単には作れませんが、ブラッシュアップを繰り返していけば少しずつクオリティは上がっていくものです。
さいごに
完全に市場が飽和している昨今のKindleにおいては、戦略的に展開することが重要になってきます。
何の戦略もないままやみくもに量産しても時間や労力を無駄にするだけ。
時代の変化に合わせて戦略も変えていく必要があります。