今日はGoogleで上位表示を獲得するために絶対に知っておくべき3大アルゴリズムのひとつ、Rankbrainについて解説します。
Googleのアルゴリズム200のリストを先日公開しました。
この中でも特に重要な3大検索アルゴリズムは以下の3つです。
- コンテンツ
- 被リンク
- Rankbrain
これらの要因を無視してGoogleで上位表示を獲得するのは不可能です。
コンテンツに関しては、先日こちらの記事を書きましたのでご覧ください。
Rankbrainに関しては様々な要素が絡み合っているため、SEO対策をするのが難しいのが特徴です。
Rankbrainの精度は年々向上しており、これからますますその重要度は増してくると思われます。
Rankbrainとは?
RankbrainとはGoogleが開発したAI(人工知能)のことで、学習機能がありユーザーの入力した検索クエリから検索意図を読み取り、もっとも最適なページを検索結果に表示してくれます。
Rankbrainが登場する前の検索エンジンというのは、キーワードを読み取ることによって検索結果に表示するサイトを選別していました。
当時はキーワードさえ含まれていれば、検索意図に合致しないサイトであっても上位表示されていたのです。
検索意図にそぐわないサイトが表示されると、ユーザーがGoogleのサービスに不満を感じることになってしまいます。
そこで開発されたのがAIのRankbrainです。
Rankbrainの仕組み
Rankbrainとは過去に検索されたクエリのデータをもとにユーザーの検索意図を読み取り、もっとも適切なページを選別して検索結果に表示します。
Rankbrainには学習機能があるため、ユーザーの検索クエリのデータを収集することによって、ユーザーの検索意図を導き出します。
例えば、ABCというゲームの新商品がDEF社から発売された場合、ユーザーはABCという商品名で検索をします。
ABCというキーワードはそれまでに存在したことがないので、その時点でRankbrainはユーザーが何を求めているのかを理解することができません。
しかし、複数の人がABCというキーワードを「ゲーム」や「DEF社」というキーワードと一緒に検索することで、Rankbrainは「ABC=DEF社のゲーム商品」ということを理解できるようになります。
そうすると、それ以降はABCというキーワード単体でもゲーム商品のページが上位表示されるようになるのです。
Rankbrainが登場してからは、キーワードが合致したサイトではなく、コンセプト(概念)合致したサイトが上位表示されるようになりました。
その精度は人間に近いレベルにまで進化しています。
フランス・パリという組み合わせ(国名・首都)は、イタリア・ローマという組み合わせと同じであるが、イギリス・ドイツという組み合わせ(国名・国名)とは違うということまでも理解できるレベルであると言われています。
Rankbrainはキーワード(検索クエリ)によって、被リンク効果やコンテンツの最新性、コンテンツの長さやドメインオーソリティなどを弱めることがあります。
Rankbrainの役割
Rankbrainの主な役割は以下の2つです。
- 検索クエリ(キーワード)を理解する
- ユーザーの満足度を計測する
検索クエリを理解する
この仕組みについては前述した通りなので、詳しくは「Rankbrainの仕組み」の章を読んでください。
ユーザーの満足度を計測する
Rankbrainは様々な要素からユーザーの満足度を計測しています。
代表的な指標として以下のようなものがあります。
- CTR(クリック率)
- Dwell Time
- 直帰率
- Pogo-sticking
Dwell TimeとPogo-Stikingに関してはこちらの記事をご覧ください。
この記事のユーザーエンゲージメントの項に、Pogo-stickingの解説がしてあります。
Dwell Timeは、ここではわかりやすくするために滞在時間としておきます。
一般的に滞在時間が長く、直帰率の低いサイトは質の高いサイトとして認識されます。
滞在時間が長いのは記事を最後まで読んだからであって、直帰しなかったのはユーザーが別のページへ移動した(別のページを読む価値があると判断した)からだと考えられるからです。
そして、Pogo-stickingが頻繁に起こるサイトは低品質サイトと見なされます。
ユーザーが検索結果をクリックして直帰し、また別の検索結果をクリックしたということは、最初にクリックしたサイトに検索意図を満たす答えが見つからなかったからです。
クリック率が高いサイトは、ユーザーがクリックする価値があると判断したサイトです。
これらの要素を踏まえて、Rankbrainはコンテンツの価値を計測しています。
ロングテールキーワードは時代遅れ
Rankbrainはキーワードから検索意図を読み取ることができるため、ロングテールキーワードは時代遅れとなりました。
かつてのGoogleはキーワードを基準に検索結果を表示していたため、ロングテールキーワードを狙って記事を書くことは有効でした。
しかし、Rankbrain登場以降はキーワードよりもコンセプトのほうが重要なため、キーワードは必ずしも一致する必要はなくなりました。
例えば「Best keyword reserch tool」というクエリと、「Best tool for keyword research」というクエリで検索した場合、昔のグーグルでは以下のような検索結果が表示されていました。
完全にキーワードが合致したサイトが上位表示されてますね。
Rankbrain登場以降に同じクエリで検索すると、上位表示されるサイトは以下のようになります。
異なるキーワードで検索したにもかかわらず、まったく同じサイトが上位表示されています。
以上のことからもわかるように、キーワード主体のSEO対策は無意味であり、ロングテールキーワードは時代遅れになりました。
RankbrainのSEO対策
ミディアムテールキーワードを狙う
ミディアムテールキーワードとは、ビッグキーワードとロングテールキーワードの中間の検索ボリュームを持つキーワードのことです。
ロングテールキーワードはコンテンツの内容が細かすぎるため、
ピンポイントで検索してきたユーザーしか拾うことができません。
しかし、ミディアムテールキーワードは記事の内容の範囲がより広くなるため、
そのテーマに関連したより幅広い検索意図を拾うことができます。
タイトルを工夫する
タイトルはCTR(クリック率)を上げるのに重要な要素となります。
具体的な対策の方法についてはこちらの記事で解説しています。
この記事では触れてませんが、タイトル末(頭ではない)に【】(かっこ)をつけるとクリック率が上がるようです(Backliko調べ)。
メタディスクリプションを記述する
メタディスクリプション自体はアルゴリズムと関係はありませんが、メタディスクリプションを調整することにより、クリック率の向上が望めます。
具体的な対策方法についてはこちらの記事をご覧ください。
Dwell Timeと直帰率向上のための対策
①ファーストビューに大きな画像を置かない
ユーザーがクリックして最初に表示された画面に、記事を下に押し下げるような画像デカデカと表示されていたら、ユーザーはうんざりして離脱してしまう可能性が高くなります。
サイトのデザインにこだわるのもいいですが、単なる自己満足で逆効果になることもあるので、その点は注意しておきましょう。
②導入部分は短く簡潔に
記事の導入部分が冗長になってしまうと、ユーザーは読むのが嫌になって離脱してしまいます。
導入は短くまとめ、要点だけを伝えるように簡潔にしたほうがいいです。
ポイントは、その記事を読むことによって得られるベネフィットを明記することです。
そうすることで、ユーザーはその記事を「読みたい」と思ってくれるようになります。
③できるだけ詳しく、長文で
これはDwell Timeを改善するためです。
いくらコンテンツの内容が良かったとしても、文章が短ければブログの滞在時間は短くなってしまいます。
それではDwell Timeでマイナス評価されてしまうので、できる限り長文で書くのが好ましいです。
ただし、文字数を稼ぐために無駄なことを書くのは逆効果なので止めましょう。
➃記事を細かいパートに細分化する
この記事も見出しタグを使い分けて文章を細分化しています。
1つの見出しに対する文章が長くなってしまうと非常に読みづらい印象を与えるため、長文のコンテンツになる場合は細かいパートに細分化するのが好ましいです。
もしノウハウを教えるのであれば、ステップごとに「ステップ1、ステップ2...」と言った感じで分けて書くと、非常に読みやすくすっきりした文章になります。
まとめ
Rankbrainの具体的な対策というのは特にありませんが、結局のところ「良質な記事を書く」ということに終始すると言えます。
ユーザーの興味を引き、読みやすく、ためになるコンテンツ作りを心掛けていれば、自然とRankbrainに評価されるブログを書くことができるようになります。