ビジネスを始めるときに一番よくある失敗が、
商品ありきでビジネスを組み立てることです。
「こういう商品を売りたい!」
という思いだけでビジネスを始めることが、
「商品ありきのビジネス」です。
僕も初めて立ち上げたビジネスはこれで失敗しました。
「これは画期的な商品だ」
と思いビジネスを始めたのですが、
まったく商品は売れませんでした。
市場調査をせずに情熱だけでビジネスを始めてしまうと、
このような失敗をしてしまうことになります。
うまくいくビジネスというのは、
まず顧客の悩みや願望をリサーチし、
そこから逆算して商品・サービスを提供します。
お客さんは商品が欲しいわけではなく、
その先にある結果が欲しいだけです。
もっというなら、その結果を手にすることで得られる感情がほしいだけです。
見込み客の選択は非常に重要
商品を作成するときは「誰に何を提供するか」を明確に定義しておく必要があります。
ターゲットやベネフィットがぼんやりしている商品は、
誰にも購入してもらうことはできません。
同じ商品でも誰をターゲット(見込み客)にするかで、
その後のビジネスに大きく影響します。
「安売り路線で勝負するのか高級志向で攻めるのか」
そこもしっかりと明確にしなければなりません。
価格が安ければ売れると誤解している人が多いですが、
世の中には一定数、質の高いものを求める人たちがいます。
そういう人たちは安いものに価値を感じないので、
あえて高いものを購入する傾向があります。
高級志向で攻めれば高い利益率を期待できます。
顧客の絶対数も少ないので一人ひとりの顧客に注力することができます。
それに対し、安売り路線で攻めてしまうと
利益を出すために大量販売をしなければならなくなります。
一人ひとりの対応が雑になりサービスの質も低下します。
言い方は悪いですが、お客さんの質も低いので、
くだらないクレームに付き合わされて疲弊してしまうことになります。
見込み客を選択するときに注意すべき2つのポイント
見込み客を選択するときに注意しなければならないことがあります。
「商品が売れない」
「商品が売れても儲からない」
もしこのような悩みを抱えているのであれば、
おそらく見込み客の選び方を間違えていることが原因です。
①お金を払う意志があるか?
僕たちはついついすべての人をお客さんだと考えてしまがちですが、
見込み客になりえない人はたくさんいます。
商品が売れないのはその「見込み客になりえない人」に
セールスをしてしまっているからです。
その見極めポイントとなるのが、
「見込み客にお金を払う意志があるかどうか」です。
例えば、見込み客が「SEO対策を強化して上位表示を取りたい」と思っていたとします。
あなたはその見込み客の悩みを解決する商品を自身のブログで販売しています。
見込み客は「SEO対策 ブログ」というキーワードで、
あなたのブログにやってきました。
果たしてこの人はあなたから商品を買うでしょうか?
可能性はゼロではありませんが極めて低いと言えるでしょう。
同じ商品を電子書籍化してアマゾンで販売したとします。
アマゾンにやってきた見込み客が
「SEO対策」で検索してあなたの書籍を見つけました。
果たしてこのお客さんはあなたの書籍を購入するでしょうか?
ブログで販売していたときよりは圧倒的に確率は高くなるはずです。
その違いは「見込み客にお金を払う意志があるかどうか」です。
「SEO対策 ブログ」で検索してやってきたユーザーは、
無料でSEO対策に関する情報を知りたいと思っています。
もし最初から有料の情報を探しているなら、
別のキーワードで検索しているはずだからです。
一方でアマゾンにいる見込み客は、
最初からお金を払うつもりで情報を探しています。
したがって、最適な商品が見つかれば購入に至る可能性は高くなります。
お金を払う気がない見込み客の財布を開かせることは、
並大抵のことではありません。
②見込み客がお金を持っているか?
商品ありきでビジネスを始めてしまうと、
お金を持っていない見込み客をターゲットにしてしまうことがあります。
例えば、学生に特化した英語学習プログラムを販売したとします。
ターゲットを絞り込むところまではよいのですが、
一般的に学生はお金を持っていません。
そのため、低額商品であるフロントエンド商品は購入してくれても、
その後に用意しているバックエンド商品を買うだけのお金の余裕がありません。
フロントエンド商品はバックエンド商品を売るためのおとりであり、
利益率も低い(マイナスの場合もある)ため、売れたとしても大して儲かりません。
このように、商品自体は優れていてもターゲット選定を間違えることで、
ビジネスがうまく行かなくなるのです。
もし同じ商品でも「エグゼクティブ専門の英語教材」として販売することもできます。
お金持ちの富裕層をターゲットにしているので、
高めの金額を設定しても買ってくれます。
こういう人たちは安売りすると逆に買ってくれません。
せっかくいい商品を持っていたとしても、
ターゲット選定を間違えるだけでこんなにも差が出てしまうのです。
「子供向けの商品を売りたい」と思っている人は特に注意です。
どんなに子供に「欲しい」と思わせたとしても、
決裁権は親にあるので親が納得しない限り商品は売れません。
だから、ただ商品の良さをアピールするだけではなく、
親を納得させるようなアプローチをする必要があります。
まとめ
ビジネスで成功するためには「誰のための商品か」を明確にする必要があります。
売っている側もターゲットが誰なのかもわからないような商品を、
果たして見込み客が「これは自分のための商品だ」と思うでしょうか?
ターゲットを決める際は今日お話しした2つのポイントを意識する必要があります。
販売場所が無料媒体上だった場合、
商品を買うつもりのないお客さんがたくさんやってくる可能性が高いです。
商品が良くてもお客さんにお金の余裕がなければ、
利益が十分に出るだけのビジネスにはなりません。
ぜひ取り組んでみてください。