コピーライティングはスキルであり、訓練すれば誰でも身に着けることができます。
その真髄は購買心理学なので文章を書くときだけでなく、
対面でセールスをするときにも役に立ちます。
売り上げが上がるというメリットがある反面、
読み物としての面白さに欠ける文章になってしまうというデメリットがあります。
セールスばかりしているブログは読まれません。
読んでいて「楽しい」もしくは「ためになった」と思える内容でないと、
熱狂的なファンを獲得することはできません。
それはコピーライティングを学ぶだけでは身に着けることができません。
今日はあなたのブログを10倍面白いものにする文章術をご紹介します。
文章は癖
文章には癖があり人それぞれ特徴が違います。
読み手の属性やレベルによって文章を変えるのが好ましいですが、
なかなか簡単にできることではありません。
僕自身も意識してはいるのですがまだできていない状態です。
3つのブログで読者の属性は全く違うのに、
文章の書き方はワンパターンになってしまっています。
そのためブログによって「滞在時間」や「直帰率」に大きな差があります。
読者の属性に合った文章が書けていないため、
すぐに離脱してしまっていることが原因と思われます。
「なぜワンパターンな文章しか書くことができないのか?」
その理由はなんとなく自覚しています。
それはインプット(読書)の質が偏っているからです。
僕は基本的にビジネス書しか読まないので、
自分が書く文章も理屈っぽくなってしまいます。
学びに対する意識が強い人には「読みたい」と思える文章が書けるのですが、
そうでない人には、「読んでいてつまらない」と思われてしまっているのかもしれません。
表現力を磨き「伝わる」文章に
ライティングは奥が深く、極めようとすればするほど面白くなってきます。
表現力を磨けば内容はまったく同じであっても、
伝わりやすさや面白さが全然違うものになります。
例えば、カメラの大きさを説明するときで考えてみます。
普通の人はサイズそのもの(11センチ×16センチ)を説明したり、
「小さい」とか「コンパクトな」といった漠然とした形容詞を使います。
もちろん、それでも伝わらないことはありませんが、
読み手にとってイメージが湧きにくいのが難点です。
我々は文章で伝えることしかできません。
ただ情報を羅列した文章ではイメージが湧かないのです。
したがって、読み手がイメージを湧きやすくする表現にしなければなりません。
例えば16センチ×11センチと言うのではなく、
「文庫本サイズ」という表現に変えてみたらどうでしょうか?
一発でイメージが湧きますよね?
「小さい」や「コンパクトな」というあいまいな表現ではなく、
「バッグやポケットに入る」とか「持ち運び簡単」という表現のほうが、
商品のメリットがより具体的に伝わります。
ただ商品の機能を説明するだけではイメージもわかないし、
読んでいて面白くありません。
プロの書き手から使える表現を盗む
読むだけで情景が伝わってくるような質の高い文章を書くには、
プロの書き手の文章から「使える表現」を盗むことが一番の近道です。
コピーライティングの世界でも、「いかに売れている文章を真似るかが重要である」と言われています。
(パクりすぎると著作権違反になるので使える表現の部分だけ真似ます)
例えば以下の2つの文章を比較してみてください。
例1)6749cc、6.7リットル、内径92mm、84mmストロークのV12フロントエンジン、
動力338kW、ウッドとレザーの持ち味を生かしたドアとダッシュボード
例2)まるでリビングでくつろいでいるような優雅なシート。こんな車は見たことがない。
手招きされて足を踏み入れ、アーチ形のドアを閉め・・・特別な人のために用意された座席に座る。
香り豊かなレザー、天然木を使ったエキゾチックな内装、高級感漂うウィルトン織のカーペットが、最高品質にこだわるあなたのライフスタイルにスポットライトを当てる。
キーを回すと、世界で最も精巧な動力装置が目を覚ます。シフトレバーに手をかけ・・・アクセルを踏み・・・言葉にできないほどのスリルに襲われる。
感じるだろうか?体を駆け巡るこの興奮を。453馬力のエンジンが今、解き放たれる
どちらの文章がより鮮明なイメージを描くことができたかは、
言うまでもありませんね。
まるで車のCMの1シーンが浮かんでくるかのように感じませんでしたか?
文章力を磨けば、文字だけでここまで表現することができるのです。
ちなみに上記文章は以下の書籍から引用しました。
(例1の文章はあまりにも退屈すぎるので一部割愛してます)
↓
この書籍では上記のような例文が多数収録されています。
○○は魅力的な表現の宝庫
例2のような文章を自力で作るのはよほど才能がない限り難しいですね。
こういう文章はビジネス書やセールスレターを読むだけでは、
なかなか身に着けることができません。
では、どうすればこのような洗練された表現を見つけることができると思いますか?
思い浮かばない人は、質問を以下のように変えてみてください。
読むだけでその情景が鮮明に浮かんでくるような文章はどこにあるでしょうか?
そう、小説です。
小説は具体的なイメージを想起させるような表現の宝庫です。
小説で見つけた使えそうな表現をストックしておけば、
読んでいて「面白い」と感じさせるような文章を書くことができるようになります。
イメージが湧くものは商品の購買率も高くなります。
文章が魅力的になるだけではく、売り上げも増えるという相乗効果があるのです。
トースターを売るときに「しっかり焼けます」という表現では全然商品の魅力は伝わりません。
「外はカリッと中はふんわりとした焼き上がり」
という表現に置き換えるだけで、おいしそうなパンがイメージできます。
小説は文章のプロ中のプロが書いています。
無機質な文章で退屈させないためには巧みな文章術が求められます。
擬音やオノマトペだけでなく、絶妙な行間をふんだんに駆使して、
読者を夢中にさせる力があります。
僕は今は小説はまったく読みませんが、
これからは文章術を鍛えるために積極的に読むようにしようと思っています。
読んで楽しいだけでなく、プロの洗練された表現力を学べるので一石二鳥ですね。
文章力が頭打ちになった人はぜひ試してみてください。