電子書籍出版というと、ほとんどの人がKindleをイメージすると思います。
ひと昔前は、電子書籍出版ならKindle一択でしたが、参入者が激増したことによってKindleで稼ぐのは難しくなっています。
「楽天でも電子書籍を出版できる」ということを知っている人は多いと思いますが、実際にやっている人は少ないのではないでしょうか?
その理由がKDPセレクト(専売契約)です。
ほとんどのKindle出版者はKDPセレクトに登録しているので、楽天Koboで電子書籍を出版したくてもできません。
Kindle市場が飽和状態にある今だからこそ、楽天Koboで出版するというのもありかもしれません。
- 楽天ブックスと楽天Koboの違い
- 楽天Koboライティングライフ
- 楽天Koboの印税(ロイヤリティ)は?
- 楽天Koboで出版するメリット・デメリット
- 楽天Koboを使ったほうがいいケース
- 楽天Koboで電子書籍を出版する方法
- もしもアフィリエイトを使う
- まとめ
楽天ブックスと楽天Koboの違い
楽天ブックスと楽天Koboは混同されがちですが、この2つは別物であり次のような違いがあります。
- 楽天ブックス・・・紙の書籍やDVDなど
- 楽天Kobo・・・電子書籍
我々が出版するのは電子書籍なので、楽天ブックスではなく楽天Koboが販売プラットフォームとなります。
楽天Koboライティングライフ
楽天Koboで電子書籍を出版するためには、「楽天Koboライティングライフ」に登録する必要があります。
これはKindleで言うところの「Kindle Direct Publishing(KDP)」にあたるものです。
「楽天Koboライティングライフ」を利用するためには、楽天の会員登録が必要となります。
楽天Koboの印税(ロイヤリティ)は?
楽天Koboの印税は次のようになっています。
- 80~298円・・・45%
- 299円~100,000円・・・70%
Kindleよりも若干印税は高めですね。
Kindleの場合だと1250円以上は印税35%になってしまいますが、楽天には金額の上限んがないのも特筆すべきポイントです。
なお印税の振り込みは1万円以上から(下回る場合は年に1回)となります。
楽天Koboで出版するメリット・デメリット
メリット①競合が少ない
Kindleは約700万冊の電子書籍が売られているのに対し、楽天で売られている電子書籍数は約400万冊。
およそ半分です。
これだけだとピンとこないと思うので、実際に特定のキーワードで検索した結果で比較してみましょう。
「マーケティング」というキーワードで検索した場合の結果がこちら。
Kindle5万件以上に対し楽天Koboはわずか917件。
Discoverabilityは雲泥の差があります。
Kindleだとそもそも自分の本を見つけてもらうだけでも至難の業。
本の内容以前の問題です。
ChatGPTの登場により電子書籍を量産する人が急増したため、ますます埋もれやすくなってしまったのが今のKindleの現状です。
メリット②:異なる見込み客層にリーチできる
見込み客の中にはAmazonをほとんど使わず、楽天ばかりを利用する人もいます。
楽天はポイント制度がかなり魅力的なので、Amazonから乗り換えるユーザーも少なくありません。
つまり、Kindleのみで出版している限り、楽天のユーザーにはリーチできないということです。
メリット③:キャッシュポイントが増える
Kindleと楽天Koboの両方で電子書籍を販売できるので、不労所得のキャッシュポイントが2倍になります。
Kindleだとあまり売れないけど、楽天ならそこそこ売れる本もあります。
デメリット①:読み放題がない
Kindleのような読み放題による印税収入がないため、Kindleと比較して収益性は低いです。
Kindleなら購入が発生しなくても稼ぐことはできますが、楽天だとそれができないので売れなければ収益はゼロになります。
デメリット②:リンクが貼れない
楽天Koboで出版する電子書籍にはリンクを貼ることができません。
(リンクがあるとエラーメッセージが出る)
そのためリスト取得が難しく、集客には使いづらい傾向があります。
デメリット③:KDPセレクトに登録できなくなる
楽天Koboで出版するということは、KDPセレクトに登録できないということになります(専売契約のため)。
KDPセレクトに登録できないと、読み放題の対象外となるだけでなく印税が35%になってしまうというデメリットがあります。
デメリット④:ペーパーバック・オーディオブックが出版できない
現状楽天Koboではペーパーバックやオーディオブックを出版することができません。
この点に関してはKindleのほうが優位性があるといえるでしょう。
楽天Koboを使ったほうがいいケース
①読み放題ですらまったく読まれない本
Kindleで読み放題ですらまったく読まれない本は、そのまま放置していても稼げる見込みは薄いです。
仮に多少読まれたとしても数十円~数百円程度の収益しか期待できない。
であれば、いっそのことKDPセレクトを外して楽天Koboで販売するのもありだと思います。
②販売価格が1250円以上
販売価格が1250円以上でそこそこ売れている本は、楽天Koboで出版するとさらなる収益アップが見込めます。
前述したとおり、Kindleは1250円を越えると印税が35%になってしまいますが、楽天は上限関係なく70%の印税がもらえます。
例えば販売価格が2000円の場合、印税は次のようになります。
- Kindle→700円
- 楽天→1400円
金額が上がれば上がるほどこの差は大きくなります。
楽天Koboで電子書籍を出版する方法
楽天Koboライティングライフのダッシュボードから「新しい作品」を選択します。
ステップ1ではタイトルやサブタイトル、著者名を入力するほかに表紙画像をアップロードします。
さらにスクロールした画像が以下です。
ジャンルというのはKindleのカテゴリにあたるもの。
3つまで選択することができますが、Kindleのような小カテゴリがありません。
ステップ2では作品を入稿します。
Kindleと違う点はファイル形式がepubのみであるところです。
ステップ3ではDRMと販売地域に関する設定をします。
基本的にはどちらのトグルもONにしておくのがよいでしょう。
次は価格の設定です。
割引セールの設定もここから行います。
そして次の画面に進んだら「出版する」ボタンを押して完了です。
審査には数日かかりますが、そこまで長く待たされることはありません。
もしもアフィリエイトを使う
Amazonアソシエイトで自分の電子書籍をアフィリエイトしている人は多いと思います。
しかし、Amazonアソシエイトは審査がそこそこ厳しいのが難点。
もしもアフィリエイト経由でAmazonアソシエイトに登録すれば、審査に通る可能性は劇的に高くなります。
もしもアフィリエイトのメリットは、Amazonと楽天を同時にアフィリエイトできること。
こちらがその「かんたんリンク」という機能です。
↓
Amazonのクッキーは24時間ですが、楽天のクッキーは30日間有効なのも特筆すべきポイント。
Amazon・楽天ともに商品関係なくアフィリエイト報酬が発生します。
つまり、自分の電子書籍が売れなくても別商品が売れれば、アフィリエイト報酬がもらえるということです。
まとめ
Kindle出版で思うように稼げない人は、楽天Koboを使ってみてはいかがでしょうか?
メリット・デメリットを紹介しましたが、個人的には十分稼げるポテンシャルのある媒体だと思っています。
海外のRakuten Koboではオーディオブックも販売されているので、今後日本でも同じような動きがでる可能性は十分に考えられます。
Kindleのように一般の出版者が少ない今がチャンスかもしれませんよ。
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