今日ご紹介するEPMVはグーグルアドセンスの収益を測るうえで最も重要な指標です。
試しに日本語サイトでEPMVを検索してみましたが、
1件もこの概念について発信している記事は見つかりませんでした。
つまり、この記事が日本初そして唯一のEPMVの解説記事になります。
アドセンス収益を測る指標としてCTRやCPCやRPMなどがあります。
ほとんどの人はGoogle Adsenseの収益を測るときに、
この3つの指標しか見ていません。
これらの指標は改善点を個別に計測するうえでは役に立ちますが、
サイト(ブログ)全体のパフォーマンスを測る指標としては使えません。
今日ご紹介するEPMVはサイト全体のパフォーマンスを測る指標として役に立ちます。
Google Adsenseの用語解説
グーグルアドセンスで使う用語一覧を再度おさらいしておきます。
- CPC・・・クリック単価(Cost Per Click)
- CTR・・・クリック率(Click Through Rate)
- RPM・・・1000PVあたりの収益(Revenue Per Mille)
この他にCPMとeCPMという用語もあります。
CPMとeCPMはサイト管理者側(我々のこと)ではなく、広告主側が使う用語です。
CPMは1000広告ビューあたりの費用(Cost Per Mille)で、
eCPMは1000PVあたりの費用(effective Cost Per Mille)です。
CPMは広告枠単位での金額であるのに対し、
eCPMはページ単位の金額になっています。
eCPMとRPMは同じであるとされる場合も多いです。
(具体的な区別は上記下線部分参照)
これはRPMがかつてeCPMと表記されていたことに由来します。
ちなみにアドセンス導入者側が使うCPMという用語は、
インプレッション収益を意味しています。
Google Adsense収益の最大重要指標EPMVとは?
EPMVとはEarning Per Mille Visitorの略で、訪問者1000人あたりの収益のことです。
EPMVの計算方法は以下のようになります。
EPMV=サイトの合計収益÷(ビジター数÷1000)
例えばサイトの合計収益が$200でビジター数が10,000人だったとします。
そうするとEPMVは以下のように算出されます。
200÷(10,000÷1000)=$20(EPMV)
EPMVはビジター数を基準とした指標になっていますが、
正確に言うとセッション数を基準としています。
そのためユーザーエンゲージメントやSEO対策が深く関連することになります。
RPMとEPMVの違い
RPMは1000ページビューあたりの収益であるのに対し、
EPMVは1000ビジターあたりの収益を指します。
そのためRPMで計測すると収益は高いのに、
EPMVで計測すると収益が低いということがあり得るのです。
こちらの図を例にとって考えてみましょう
シナリオ1のRPMは$8です。
そして訪問者あたりの平均PV数は2.5あります。
ということは訪問者が10,000人いたとした場合、
合計PV数は25,000となります。
RPMは1000PVあたりの収益額のことなので、
25,000÷1000×8=200で、このサイトの合計収益額は$200となります。
シナリオ2はRPMが$10ありますが、
訪問者あたりのPVは1.5しかありません。
そのためシナリオ1と同じく10,000人の訪問者がいたとしても、
合計PV数は15,000しかないことになります。
15,000÷1000×10=150で、このサイトの合計収益は$150となります。
この2つのサイトを比較した場合、
RPMだけで見るとシナリオ2のほうが収益は大きいですが、
EPMVで見るとシナリオ1のほうが収益が大きくなります。
だからRPMではなくEPMVで収益を計測したほうがいいのです。
この2つのシナリオではサイト訪問者数(ビジター)が同じですが、
合計PV数に10,000も差があります。
新規ユーザーを増やして10,000PV増やすよりも、
既存ユーザーのエンゲージメントを改善して10,000PVを増やす方が圧倒的に楽です。
EPMVを増やす方法
EPMVを増やす方法はユーザーエンゲージメントを改善するしかありません。
最も簡単にできる対策としては、
広告の数を減らすという方法があります。
実は広告をたくさん貼れば貼るほど収益が低下するという驚きの事実があります。
詳しくはこちらの記事で解説しています。
あなたも広告ばかりのサイトを見つけたらすぐに離脱したくなりますよね?
冒頭で紹介した関連記事でも解説しましたが、
実は広告をたくさん貼ると収益が減る確率が高くなります。
自分の利益ばかり考えて広告をペタペタ貼りまくっていると、
ユーザーエンゲージメントを悪化させて逆効果になるということです。
その他はユーザーが使いやすい、見やすいサイトを心掛けることです。
改行がほとんどされていない記事は読む気が失せますよね?
せっかくいいことが書いてあっても、文章がごちゃごちゃしているだけでユーザーは離脱してしまいます。
他には内部リンクを貼ってユーザーがサイト内を回遊しやすくなる工夫をするなどです。
ただし、記事の内容とまったく無関係の内部リンクを貼っても読まれる可能性は低いでしょう。
あとはブログをカスタマイズして、記事下やサイドバーに関連記事やおすすめ記事を表示することも有効です。
まとめ
EPMVという概念は日本では全く知られていませんが、
海外のアドセンス専門家の間では、「収益を正しく計測できる唯一の指標」としてすでに広く浸透しています。
RPMはページビューあたりの収益しか計測できません。
同じ100PVでも訪問者あたりの平均PV数が1なら100人ユーザーが必要なのに対し、
平均PV数が2ならユーザーは50人で済みます。
つまり、前者は後者の倍のユーザーを獲得しないといけないということです。
決して簡単なことではありませんね。
したがって、アドセンス収益を最大化したいのであればPV数だけで計測するのではなく、セッションあたりの収益を計測することが大切なのです。
アドセンス収益が増えずに困っている方は、こちらの記事も読んでみてください。